用語解説

音象徴【用語解説】【言語学】

簡単な説明

言葉の音そのものが特定のイメージを持ったり、連想させたりすること。

詳細な説明

 まずは、この図を見てください。

 この図に、「ブーバ」か「キキ」、どちらかの名前をつけろと言われたら、どちらの図にどちらの名前を名付けますか?

 不思議なことに、世界中でほぼすべての人がとげとげしている方を「キキ」、丸みを帯びた方を「ブーバ」と名付けたそうです。このように、言葉の持つ音と視覚的なイメージには関連性があると心理学の分野では明らかにされています。心理学では、この例の根拠となった実験から「ブーバ・キキ効」と呼ばれています。

 これは、言語学的にも奥深いテーマです。ソシュール以降の近代言語学では、音と意味のつながりは恣意的なものだと考えられてきました。極端にいえば、犬を「いぬ」という音で呼び始めたのは単なる偶然ということです。しかし、「ブーバ・キキ効果」を考えると、どうも偶然で片づけるには早計に思えてきます。

 他にも、日本語の「オノマトペ」を考えてみましょう。「コロコロ」と「ゴロゴロ」では、後者の方が大きい気がします。濁点がつくと大きい感じがするという例は、他にもロボットや怪獣のネーミングでも考えられるでしょう。巨大ロボットや巨大な怪獣で、濁音の含まれない名前をもつ存在の方が少ないのではないでしょうか?(含まれない名前の例があればぜひ教えてください)

 これは「語感の良さ」にも通じますね。例えば、僕のような中二病はドイツ語でそれっぽいネーミングをつけるのが好きですが、これも濁音が多いからと推測できます。また先に挙げたガンダムの生みの親・富野由悠季さんは「名前に濁音が入ると売れるジンクス」があるという旨を述べており、とある作品を「Gのレコンギスタ」という名前(レコンキスタという言葉が由来)にしたと語っています。

まとめ

 以上のように、近代言語学の通説に反し、「言葉の音そのものが特定のイメージを持ったり、連想させたりすること」があると考えることができます。
 言語学の特定の分野では、そのような事象・現象を「音象徴」と呼び、ひとつの研究テーマにしているのです。

 研究テーマは意外と身近に転がっているものですね。

ちなみに……

 ちなみに、今回のテーマをオタクコンテンツと関連付けて考えてみると中々面白いものがあります。
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