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ポケモンを使って言語学!?【研究紹介】

はじめに

 ここ最近ダイパリメイクが話題のポケモン。僕はダイパ世代らしいので、割と楽しみです(周りがダイパやってたときFRLGやってたし、一番やりこんだのはBWだった)
 剣盾も、DLCが出てから手をつけてないので、そのうちやらなきゃなと思っています。

 ということで今回は、ポケモンを使った興味深い研究についての紹介です。

ポケモン×言語学

 慶応義塾大学の川原繫人さんという研究者が発端となった、「ポケモン言語学(Pokemonastics)」というテーマがあります。

 これは、ポケモンを題材にした音象徴の研究です。音象徴については以前の記事があるので、「音象徴?なにそれ?」という方は先に関連記事をご覧になるとわかりやすいかと思います。

 上記の記事において、「濁点の有無により印象が異なる」といった旨を説明しました。

 例えば、「ころころ」より「ごろごろ」の方が大きいものが転がっている感じがします。また、「カンタム」と「ガンダム」を比べると、当然後者の方が強い印象を与えます。ここから考えると、「濁音=大きい・強い」といったイメージにつながるのではないかという仮説が立つわけです。

 そして、それをデータ的に実証するという研究が「ポケモン言語学」なのです。

 一体どういうことでしょうか?

 ポケモン剣盾、いわゆる第8世代までのポケモンの総数は、いまや全898種にも及ぶそうです。そして、それらポケモンには一体ずつ名前はもちろん、身長体重や個体値といったデータが設定されています。

 つまり、ポケモンの名前とそれらのデータを照らし合わせることで、本当に「濁音=大きい・強い」ということがある程度の客観性をもって言えるのか、ということを調査することができるというわけです。

 実際に川原先生が行った研究では、それらの関係に相関性が十分認められたそうです。
 ちなみに、研究の過程で「名前が長い=強い」といった関係も見出されたとか。たしかに御三家ポケモンをはじめ、進化系をもつ多くのポケモンは、進化するにつれて名前が長くなっていくように思えます。

 音象徴は主観的な側面が強いので、研究はなかなか難しいように感じますが、それをポケモンという手段で実行してしまうのはすごいですね。

世界への広がり

 しかも、この研究のすごいところはそれだけではありません。

 ポケモンは海外展開もされており、メジャーな言語でローカライズがされています。つまり、ポケモンにはそれぞれ別言語での名前も存在するわけです。したがって、音象徴は日本語以外の言語でも同様に働いているのか調べることができるというわけです。

 実際、川原先生が発表した論文に触発された海外の研究者が同様の研究に取り組んでおり、それらがまとめて「ポケモン言語学(Pokemonastics)」と呼ばれているわけです。その研究が盛り上がり、川原先生の所属する慶応義塾大学ではポケモンだけを取り上げた国際シンポジウムも行われたのだとか。以下は参加された方のTwitter投稿です

行ってみたい……

おわりに

 このサイトでは、オタクにとって身近なコンテンツが、案外学問のきっかけになったり、学術的に分析すると面白かったりといった事例を紹介してきました。

 これからももちろん様々な事例を記事にしたいと思っていますが、「ポケモン言語学(Pokemonastics)」は既に極まってる感ありますね。

 これらの研究については、川原先生の個人サイトや、YouTubeで詳しく見ることができるので、ぜひご興味のある方は覗いていかれると面白いと思います!

 それでは!

川原先生の個人サイト(実際の論文もここから読めます)http://user.keio.ac.jp/~kawahara/index_j.html

本記事のサムネに使用されている画像も、川原先生の動画から引用しています

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